【第1話】SOILcureが「研究」を始めるまで。きっかけは、やんばるの濃すぎるBBQでした。

皆さまこんにちは。
ソイルキュアオンラインショップ店長の二階堂です。

さて、急に何やら始まりました。【第1話】。
中途半端な時期にいきなり【第1話】。

「何の第1話?」
「急にどうした?」

と若干身構えた方もいるかもしれません。

大丈夫です。
千夜一夜物語ほど長くなる予定はありません。たぶん。

なぜ今、突然SOILcureの昔話を始めたのか。
それは近々きっとわかることでしょう。(遠い目)

とりあえず今は、
「何かの伏線かもしれないし、ただ店長が昔話をしたくなっただけかもしれない」
くらいの気持ちで、サラッと読み進めてくださいませ。

では、早速始めます🙋‍♀️

発売当初は、SOILcureの特徴を今ほど具体的にはお伝えできませんでした。

今でこそSOILcureについて、

「多様な菌群」だったり、
「短鎖脂肪酸を産生する菌群」だったり、
消化液を想定した条件下での生残性だったり。

少しずつではありますが、研究や分析によって得られたデータも交えながら、商品の特徴をご紹介できるようになってきました。
でも、販売を始めた当初から今のような説明ができていたわけではありません。

SOILcureは、開発者である佐々木淳さん自身の実体験や、長年積み重ねてきた土壌細菌と健康に関する考察を背景に生まれた商品です。佐々木さんは土壌・腸内細菌について考察を重ね、著書の執筆やサプリメント開発にも携わってきました。 

販売を続ける中で、お客様からもさまざまな体感のお声をいただいていました。

ただ、こうした経験や実感は、そのまま商品広告の中で何でも表現できるものではありません。
そこで少しずつ、
これまで経験的に捉えてきたSOILcureの特徴を、科学的なデータでも見ていくことはできないか。
と考えるようになっていきました。

もう一歩「見える化」できないか。

衛生管理や各種検査でもお世話になっている、食品検査・衛生管理の専門会社 株式会社クロックワークの大城さん(中央)と。

もちろん当時から、食品として必要な衛生管理や、第三者機関による検査などの安全性確認は行っていました。
製造現場でも、長年SOILcureの製造に携わってきた職人さんが、原料や発酵状態、香りなどを確認しながら製造管理を行っています。
こうした経験に基づく判断は、食品づくりにおいて今でもとても大切なものです。

そのうえで私たちが考えていたのが、
これまで経験や感覚で管理してきた部分を、客観的なデータとしても捉えることができないか。
ということでした。

そうすることで、製造や品質管理を、より効率的で安定したものにしていけるかもしれない。
そして、SOILcureの特徴についても、各種法令を守りながら、もっと根拠をもって分かりやすくお客様にお伝えできることが増えるかもしれない。
そんな思いがありました。

とはいえ、この時点で私たち自身が、
「この分析をすればいい!」
「ここを研究すれば答えが出る!」
と、そんなに綺麗に課題整理できていたわけではありません。
何を調べたら、SOILcureのことをもっと客観的に理解できるのか。
そこから専門家の方々に相談しながら、一つずつ具体化していく必要がありました。

そんな頃、よく相談に乗ってくださっていたのが菅原さんです。

2020年11月26日、沖縄高専にて。左から、菅原正寛さん、SOILcure開発者の佐々木淳さん、二階堂。

当時、そんな相談に乗ってくださっていた方の一人が、菅原正寛さんです。

菅原さんは当時、沖縄高専などで地域連携に関するコーディネートのお仕事に携わり、企業と研究者、企業と企業、人と人をつなぐような活動をされていました。
現在は、一般社団法人 沖縄SDGs社会実装協会(OSSA)の代表理事として活動されています。

もともと健康食品にも関心があった菅原さんは、SOILcureも実際に試して気に入ってくださり、
「もっと広げるには、こんなことをしてみたら?」
「こういう人に相談してみたら?」
と、いろいろなアドバイスやご紹介をくださるようになりました。

農家さんや沖縄素材を扱う事業者さん。
健康食品などの商品づくりに携わる方。
そして、そうした現場の課題解決につながりそうな研究者や専門家。

菅原さんは、当時から現在に至るまで、企業や研究者、さまざまな分野の人たちがつながる機会を作ってくださっています。

その流れでお誘いいただいたのが、
2022年4月22日(金)。
やんばるで開催された、とあるBBQでした。

2022年4月22日。やんばるへ。

2022年4月22日。
会場は、有限会社ランドシンフォニー・宜保伸社長の私有地。

到着して割とすぐ、
「軽トラに乗って、敷地内を探検したい人ー🙋‍♀️?」
という、若干こちらの即決力を試されるようなミッションが発令しました。
ちょい人見知りなうえ、ビジネス要素もある場。

「ここで真っ先に飛びついてよいものか……」
という、ちっっっさい自制心は一応働いたものの、
「めちゃ楽しそうじゃないか……」
という童心の前ではあまりにも脆く、
「わたくしもゆきます(ビジネス調)」
と、スッと挙手。
人生初の、軽トラックの荷台です。

軽トラの荷台に乗り込み、宜保社長の私有地をぐるっと探索させてもらいます。
バカでかく育ったシダをはじめとする南国植物たち。
その中に点在する、宜保社長のワイルドなDIY作品たち。
もうこれは、ほぼジャン◯ルクルーズ。
川じゃないけれども、かなりクオリティーの高いアトラクションです。

内心は完全に、
「ヒャッハー!!!!」
でした。

しかしながら今回は、ただ遊びに来たわけではなく、名刺交換や交流も兼ねた、ビジネス要素のある集まりです。
表向きにはできるだけ冷静さを意識しながら、ヒャッハーを飲み込むようにしておりました。
そんな中、同じ景色を明らかに別の見方で楽しんでいるお二人がいました。

このタイミングではまだ、お二人について存じ上げていなかったのですが、
当時、沖縄工業高等専門学校に在籍されていた藏屋英介先生(現在は退職)と、現在、沖縄Flora株式会社の代表を務める當山瑛子さんだと、このあとに知ることになります。

大きく育ったシダや、敷地内に生えている植物を見つけては、植物の種類であったり、育成環境を見たりしながら、お二人であれこれ議論しています。

私が、
「このシダ、ジュラシッ◯パークに出てくるみたいなやつ〜」

くらいの解像度で見ているものを、お二人はおそらく、
「なぜここで、こんな状態で育っているのか」
くらいの解像度で見ている。

そんな、このフィールドに妙に馴染むお二人を眺めながら
「おぉなんと…沖縄のインディ・ジョーンズとヘレナおる!!」
と、今度はあのテーマソングが脳内再生されはじめ、私のテンションはひそかに(?)、さらに上がってゆくのでした。

そして、思わぬ共通点が発覚する🕊️

そして、軽トラアトラクション後、いよいよ始まったBBQの途中。
菅原さんから、ふとこんな情報を入手しました。

藏屋先生、なんと埼玉県出身とな。
実は私、二階堂も埼玉県出身です。
この当時、とある映画の影響もあり、埼玉県属性の結束が強まっている時期でもありました。
(※個人の見解です)

普通なら
「先生も埼玉ご出身と伺いました。実は私も同郷でして。」
のような会話の流れを汲むのが一般的でしょう。
しかしながら、軽トラアトラクションで上がりすぎたテンションを持て余していた私は、藏屋先生と目が合ったタイミングでうっかり埼玉県を題材にした某作品の象徴的な“あのポーズ”を、無言でかましてしまいました。
ちなみに私は下戸ですので、素の行動です。

すると、
まさかまさかの。
真顔での“あのポーズ”のレスポンスが返ってきたではありませんか……!!
この方は、本物だ。
私の中で、何かしらの認証が完了しました。

ここでようやく、本来の交流会らしいお話へ。

謎の認証を終え、
「どうやらこの先生とは気が合いそうだ」
という確信を得たところで、本来の交流会らしいお話へ。
改めて名刺交換や自己紹介を交えながらお話しさせていただきました。

藏屋先生は分析化学をご専門とし、植物や食品などに含まれる成分を機器で分析し、特に香気成分の特徴や違いをデータとして捉える研究にも取り組まれてきた方。
月桃をはじめとする沖縄の植物素材についても、香り成分の抽出や分析、香気特性の解析などを行われています。

そして誠に勝手ながらヘレナのように感じていた當山さんも、沖縄高専で藏屋先生らと研究に取り組んできた方で、
現在は沖縄Flora株式会社の代表として、植物などの「かおり」を科学的に分析し、品質評価や研究、商品開発などにつなげる仕事をされているとのことでした。

そして、お二人のこれまでの研究や仕事について聞いている中で、食品の発酵によって生まれる香りを分析するようなお話も……。

ここで、私の中にひとつ引っかかるワードが。
「……発酵ですとな?」
我らがSOILcureも、製造工程の中で発酵を行っている商品です。

そこで、これまで感じていた課題や、今後明らかにしていきたいことをお話ししてみました。
すると、お二人の専門である香りの分析という視点から、
「こういう切り口で、必要なデータを揃えていけそうだよ」
という研究の可能性が、少しずつ見えてきました。

2022年4月22日、BBQ解散前の一枚。左から藏屋先生、當山さん、二階堂。

「かおり」の分析で、発酵の状態を“見える化”できる!?

その時に教えていただいたのが、発酵の過程で生まれる“香りを分析する”という考え方でした。
発酵の過程では、微生物の活動によってさまざまな物質が生まれます。
その中には、私たちが「におい」として感じている成分もあります。

つまり、職人さんがこれまで、
「今日はいつも通りの香りだな」
「今日は少し違う気がする」
と経験的に捉えてきたものも、香気成分として分析することで、製造状態の違いを客観的に見るための手がかりになるかもしれない。
さらに、菌の状態などもあわせて見ていけば、これまで経験の中で行ってきた製造管理に、“データというもう一つの物差し”を加えられる可能性がある、ということ。

私にとって「香りの分析」といえば、アロマや香水のような、“いい香りの成分”を検証するものというイメージが強かったので、「香りを分析することで発酵の状態や微生物の活動によって生まれるさまざまな発酵代謝産物を確認したり、製造管理に役立てることもできるんだ」
というのは、かなり面白い発見でした。

そしてここから、
“SOILcureの発酵技術を、香りから見てみる”
という、それまで自分たちにはなかった新しい視点が生まれていきます。

その後、改めて藏屋先生や當山さんをはじめ、専門家の皆さんと相談を重ねながら、
私たちが何を知りたいのか。
そのためには、どんな分析や研究が必要なのか。
を、少しずつ具体的に整理していきました。

BBQで生まれたご縁で、ついに研究プロジェクトが形になった瞬間。採択通知書とともに。

そしてSOILcureは、令和4年度「産学官連携推進ネットワーク形成事業」の研究開発プロジェクトに挑戦。
研究内容や、今後の商品・事業への可能性などについて審査いただき、採択いただくことができました。
この取り組みでは、製造工程ごとの菌叢の変化と、発酵によって生まれる香気成分の変化を分析し、それまで職人さんが見た目や香りなどから経験的に捉えてきた製造の状態を、データという別の角度からも見ていくことになりました。

細菌叢解析を組み合わせることで、
「いつも通りに製造できている状態」
「原料の状態によって違いが出ている時」
「発酵状態に変化が起きた時」
といった、これまで経験の中で感じ取っていた違いを、少しずつ客観的なデータからも確認できるようになっていきました。

実際、研究では製造工程ごとの香気成分の組成に高い安定性が見られた一方、原料の状態によって香気成分の現れ方が変化したり、通常とは異なる発酵では異臭につながる成分が現れたりすることも確認されました。
また、細菌叢解析からは、種菌や製造ロットをまたいでも再現性よく製造できていることが確認される一方で、原料の品質管理が重要であることも改めて見えてきました。
つまり、
これまで培ってきた経験による判断に、客観的な“確認材料”が増えた。
ということです。

これによって、製造状態を比較しやすくなり、品質管理で見るべきポイントも整理され、製造量や商品数が増えた場合にも品質と安全性を維持していけるよう、製造管理の方法を整理・マニュアル化するところまでつながっていきました。
私たちが最初に考えていた、
「SOILcureの安全性や特徴を、もっと客観的に説明できるようになりたい」
というぼんやりとした課題が、研究を通して少しずつ“見えるもの”に変わっていったわけです。

第二話に続く。。

ということで、第一話はここまでにしたいと思います。

菅原さんがつないでくださったご縁があって、軽トラクルーズとBBQ、謎の認証を経たこの出会いが、その後何年にもわたってSOILcureの研究につながっていくことになりました。

軽トラの荷台から始まったきっかけについて語っているうちに、気づけば、あれよあれよと第一話からなかなかのボリュームになってしまいました。

千一夜とまではいかないにしろ、二夜分くらいはありそうです。。
ここまでついてきてくださった皆さまの忍耐力には、心より敬意を表します!

第二話もぜひ、秋の夜長のお供にしていただければ幸いです📖






商品のご購入はこちらから